杏仁豆腐は夢を見る

たまに長い文章を書きたくなった時に使います。

花影ゆれる砥水配信感想殴り書き

花影ゆれる砥水初日と千秋楽配信見たので感想。

現地で見てないのにあれこれ言うのはあんまりよくないと思いつつ、

言葉にしておかないとすっきりしないので書いておく。

★ネタばれあり!!!!!

★愚痴がメイン!!!!!

 

 

初見は、一期一振の新しい物語が見られてうれしいなあ、歌とか殺陣とか、もーちょっとなんとかならんかったんか????、脚本ぼんやりしてんなぁ、二部衣装天才!みたいな感じで、なんかこう、すぐにもう一回見ておかなきゃとか、そういう気持ちがまったく湧いてこなくて、結構がっくりきたというか、まあチケット取れなかったけど?別によかったかもね?みたいな気持ちだった。

でもだんだんと、なんでこんな刺さらなかったのかなあとか、ここから成長したとこ見たいなあとか思って、一時立川行くかも悩んでたんだけど、でもやっぱり前向きな気持ちじゃなく高いチケットとるのばからしいなって思いとどまって、千秋楽を配信で見た。

 

役者さんたちは、成長してた!頑張ってくれたんだなあという気持ちと、いやでもやっぱ初日のひどさは帳消しにならないわよ、みたいな気持ちにもなった。それくらいなんか……どうしちゃったの?って思ったんだよね……。

私は初期刀ミュについて、割と失礼な感想を抱いていて、足りないところいっぱいあるよね……これを信じてついてきた審神者たちは本当にすごいよネ!っていうような人間なんだけど、最近はそうでもなかったじゃない……?と思ってて……いや、私のひいき目だったのかな……なんか急に沼に足を取られて冷静じゃなかったのかも……。

いやでもさ、かつてならいざ知らず、今だったら刀ミュ出たい子いっぱいいると思うのに、その中から選ばれてこれですか……みたいな気持ちにはどうしてもなってしまったよね。そのせいで余計にお話が入ってこなくて、しんどかったのかなあと思う。千秋楽の方が、ストーリーちゃんと頭に入ってきたよ。

はせべは個人的に、とくさつから応援してた子だったから、評判が良くてうれしかったなぁ。私がはせべのことでこんな喜んでるの珍しいよ……とても、とても堂々としていて、よかったね……。みんな言ってるけど、やっぱ他のメディアミックスと違うはせべが見られるっていうのはいいよね。刀剣乱舞ならではの楽しみ方。

こりゅうくんの成長がとんでもなくて、本当にキュートでミステリアスで最高だった。よくぞここまで作り上げてくださった……。まあ彼は、最初から本当に堂々としていたものねえ。殺陣がものすごくよかったね!あの、長いマントをさばくのも、すっかり自分の物にしている感じで。最初の、ちょぎとこりゅうくんの手合わせ、良かったなあぁ。あと、やっぱ光徳さんとのやり取りが、震えるほどよかったね。あの、人外感、たまらなかったなあ。

ちょぎは最初から期待値爆裂高かったけど、もうビジュアルが百億点満点ですべてを超えていく美しさでしたね……あんなにでかいのにあんなに美しくて、気品があって、持てる者って感じだったわ……。演技も安定していたし。刀を使った殺陣は初めてだっていうんだからすごいよね……。

今回初めましての役者さんたちも、きっと段々と役をものにしていってくれる、と信じているよ。

 

とはいえ、やっぱり根本的に脚本が合わないのだと思う。セリフひとつとっても、趣味じゃない。しっくりこない。そういう小さなストレスって、見てる間もうずっと気になってしまって、気になってるとストーリーから置いていかれんだよね。

まず、出だしの子役のセリフがうん???ってなって、もうそこで置いていかれてた。もうこればっかりはどうしようもない。

その後も、なんでこの子はこういうことを言ったんだろう?が回収されないとか、この会話はなんのフラグでもなかったのか……とか、結局解決方法ってコレ?敵の目的とかってなんだったの?え?とか、もう本当にすべてがズレてズレて、相性の悪さに泣きたいような気持になった。

なんか、よくわからなかったな。よくわからないまま、終わってしまった。

 

でもね、好きなシーンはあったし、一期一振のカゲという、題材はとても好きだった。いちごが自分を取り戻してカゲと対峙するとこなんか、すごくじーんとしたし、記憶は無いけれど、吉光の唯一の太刀である、という刀剣乱舞においての一期一振アイデンティティにフォーカスを当ててくれたのも、すごくよかった。

ミュのいちごも、「弟たち」という言葉をこぼすんだけど、よその一期一振に比べたら、お兄ちゃんであることは、そんなに言及されないんだよね。でも、「長兄」というキャラ設定が、「それしかないから」という彼の空虚さの表れとして使われている感じがして、最終的にはそれこそが自分なのである、という結末に至る点も含めて、とてもよかった。

審神者は、どこまで予想してたの?ってのはいつも思うんだけど、一期一振を頼みます、ってはせべに伝えていて。あの時点では、元の主の居る時代だから、影響を受けてしまうかもしれない、っていう意味だった、と少なくともはせべはそう受け取ったと思うんだけど。でもいちごにとって問題だったのは、秀吉という元の主への思いとはまた別のものだったわけで、なんか、その裏切られ具合も、面白かったなあと思った。

カゲの役者さん、よかったねえ。少し一期一振より多きくて。動きがキレッキレで……これは悲しい対比を生み出す結果にもなりましたが……。そして演技も千秋楽ですごく進化していた!笑顔の練習をするシーンの切なさ、さびしさ、とてもよかった。そんなカゲを、弟と呼ぶいちごも、良かったね……。

カゲはさあ、結局一期一振の影打ちの思念、みたいなものだった?と思うと、そこに人が介在していないのは、なんか私の考えてる刀剣乱舞とちゃうな、とは思ったんだけど、一期一振の「夢を見る」気持ちが、彼に姿を与えたなら、結構おもしろいなと思った。刀剣男士の「心」が、刀剣男士に似た何かを呼び覚ましてしまったのかなって。

わからん、この辺は、全然ストーリーに身が入ってない女の戯言です。

良かったからこそ、え、もうここだけでいいじゃん?って感じだったんだよね。これはさー、なんか蒸し返すのも良くないけどまほやくの……あの周年ストでも感じたような……最後は本当に良かったけど、ここに至るまでのこれとあれとそれはなんだったの?みたいな、あの感じ。なんなんでしょうねぇ。もう相性、相性ですよねすべては……。

 

あとさー、鶴松をころしてでも、歴史を守らなければいけなかった痛みは、みんなで分かち合ってほしかったよね。もう何度もやってるからいらないって思われたのかな?そこはさ、大事にしてほしかった……。大事にしてやってきたじゃん、これまでって思ったんだよ、本当に。一番悲しかったかもしれない。だってさ、他にいらないとこいっぱいあったじゃん←

 

光徳は本当に印象深い登場人物だったし、彼の葛藤も面白かったけれど、なんだか刀たちの物語とうまくかみ合ってるように思えなかったんだよね。見たいものを見ていた、と。心のままに振る舞うことの危うさ、醜さ、は伝わってきたけれど。

恨めしく思うのは桜じゃなくて、人の心。というセリフは、心覚の人が美しいと思う、その心が美しい、の対をなすような言葉で、この辺にテーマがあったのかなと思う。たぶん。しらんけど。

あと私は秀吉が好きじゃない、というかなんの感想もイメージも大して持っていなくて、だからこそよく理解できない部分が多かったのかも。秀吉の「心」の描写がとても大切だったと思うんだけど、2回見たくらいでは全然その辺が伝わってこなくて。言動がしっくりこないというか、腑に落ちないというか……。ああ、そういう意味でも相性が悪い……。

 

ちょぎがたびたび「人間に関わりすぎるのは得策ではない」というスタンスを示すのは、今後への布石、なのだろうか?なんか、本編ではあまり活用されていないわりに、何度もそんなやりとりがあった気がしたので……。これまでがっっっっつり関わってるしなあー!今回もめちゃくちゃ関わってるしなー!!

 

これはごうおんの時も感じたんだけど、前作までのにおわせ、というか、つながっているんですよ、同一本丸ですよ、という主張がわざとらしくてとても気になる。これ、前までは全然思わなかったんだよね。むしろよいスパイスになっていると思える程度のにおわせだった気がしていて。本当に、この匙加減も、相性よな……。

その割には、細かいところで前までと違ってえ?って思うところも多々あって……。例えば、最初のはせべの舞は、主の前で舞ったんじゃないの?とか。いつもなら、見事な舞ですね、みたいなのあるじゃん。主に舞を見せてあげるのはミュ本丸恒例行事じゃん。とか。

秀吉が派手ないでたち、って刀たちに言うとか。いやいや、これまでは彼らは彼らの姿のまま、歴史上の人物に成り代わったりしてたじゃん。それって、なんか不思議な力でそういう風に見えてるもんだとばかり思ってたんだけど?っていう。だってみほとせどうなっちゃんだよ。

なんか、そういう、どうでもいいとこ(いやどうでもよくないんだけど、私には)が気になってしまうのも、なんかね……ノイズだったね……。

 

あと、刀剣乱舞(メインテーマ)の歌詞も、すごく微妙だった。どうして今までと趣向を変えたんだろう。あと、振付も。今回振付がえ?って思うとこ多くて……なんででしょうね……振付の人変わってないのにね……。でもこれは、回数重ねたら違和感なくなるやつだったかもしれない。青江単騎の振付も二年のうちになじんだし(いやまああれはあらきひろふみの努力の賜物でもありましょうが)

そうなってくると、今度は歌もなんか入ってこなくなっちゃって……舞台ってほんと総合芸術ですよね!!!今回は、あの、光徳が刀を砥ぐシーンで歌われている歌が好きだったな。青黒い秋の空のごとく。美しい歌詞だった。

 

二部の衣装は、みんな天才的に似合ってたね。3種類、どれも良かった。

二部のちょぎの曲、難しすぎてかわいそうだったけど、本当にきれいで素敵で、久しぶりに恐怖を感じるくらいかっこよかったです。

日替わりは、適度ながんばりでいいからね、という気持ちになった。禊くらいシンプルにしてあげてもいいんじゃないかな!?みんな、それより先にやることたくさんあるし……心覚組が、こった小芝居をはじめたばっかりに……。

日替わり好きだけど、それはメインじゃないのよ。他が出来ててこそなのよ、と思ってしまいました。

 

すごい長くなった。すごい、愚痴ばかり言ってる。悲しい。

確かに脚本との相性が悪い、というのはよくわかった。今後もきっと、脚本家さん変わらないよね……。せめて、これまでの伏線を回収するかのような姿勢を見せてほしいな……。

他の要素で楽しめることもあると思うので、今後も新作は追っていきたいけれど、これまでのように、のめりこんで、考えて、繰り返し見て、新たなキャラクターや、役者さんを好きになるようなことは無いのかもしれない。

と思ったけど、私の今の推しは舞台関係なく顔からはまったので、全然そんなことは無いかもしれない。結局一番信用できないのは自分なんだなー。明日には心変わりしているかもしれないし、いつかもっとこの舞台も好きになるかもしれない。

明日のことは何もわからないね。とりあえず、今日書いてみてすっきりしたのでよかった。